
基本給に代表される基礎的賃金(本俸)の設定方法の一つに「範囲給」という考え方があります。基本給を例に説明すると、下図のように資格や等級ごとに基本給の下限金額と上限金額を定める考え方です。

同じ資格・等級にとどまり続けた場合には上限をもって基本給の昇給は停止する
能力主義の給与体系を採る場合にはこの範囲給の考え方は必要となります。能力の向上がみられず、長期間同じ資格・等級にとどまり続けた場合でも上限なく基本給の昇給を続けては能力主義の給与体系とはいえません。
範囲給は次の3種類に分類することができます。同じく基本給を例に説明します。

下位資格・等級の上限と上位資格・等級の下限との間には必ず開きがある

下位資格・等級の上限と上位資格・等級の下限が同額=接続している

下位資格・等級の上限付近と上位資格・等級の下限付近が重複している
能力主義の給与体系を採る場合には理屈の上では�,粒�差型が最も適しているということができます。しかし、理屈一本では構築した給与体系が最終的に導入できなかったということになりかねません。
では範囲給の設定をどのように考えればそのような事態を避けることができるのかについて解説してみたいと思います。
理屈一本で構築した給与体系が最終的に導入できない主な理由は次の2つと考えられます。




新人事・給与制度全体の骨格を固める段階で、そのしくみは実際に導入できるものなのかどうか、よく検証しておくことが大切です。理屈がいくら通っていても、実際に導入できないしくみでは全く意味がないからです。