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第55回  2014年12月号

〜来年以降の賃上げの仕方を考える〜

はじめに

90年代半ば以降、ベ・ア、定昇を含む賃上げを抑制してきた結果、若年層の賃金水準がかなり低くなってしまっている、という会社が見受けられます。今春から賃上げの動きが広がる中でこれらの会社においても賃上げを行うケースが出てきました。しかし、単なるベ・アで一時的に賃金水準を引き上げてもその効果は持続しません。この先しばらくは賃上げの動きは続くものと考えられますので、ベ・アのみで一時的に賃金水準を引き上げてもまたすぐに元の状態に戻ってしまいます。また、社員のモチベーションの面からも一時的なベ・アのみではその効果は持続しません。

そこで今回は来年以降の賃上げの仕方をどのようにするべきなのかについて考えてみたいと思います。

点検が必要な会社

<はじめに>で述べた問題は次のような会社でよく見受けられます。

�…其睇修△襪い歪其發留人僖襦璽襪�明文化されておらず、会社の業績に応じてその都度賃上げの仕方を決めている会社
��賃金表あるいは賃金の運用ルールがあっても過去長期間にわたってそのルールを実行してこなかった(することができなかった)会社
�2疆戮弊�果主義賃金により格差が開きすぎてしまった会社
��2006年・2007年頃の新卒初任給水準の上昇時期にもベ・アを実施してこなかった会社

どれか1つでも当てはまる場合には、特に若年層(おおむね35歳くらいまで)の賃金水準がどうなっているか、点検してみることをおすすめします。経営者でも知らないうちにかなり低い水準となってしまっている場合があります。

来年以降の賃上げの仕方はどうあるべきか?

この先しばらくは賃上げの動きが続くと考えられるといっても、90年代前半までのように「全員」「毎年」賃上げをする、といったことはもはやできません。会社の業績が右肩上がりであることを前提にすることができない以上それは当然のことといえます。「若年層の賃金水準がかなり低くなってしまっている」という事態を繰り返さず、貢献度に応じた賃金処遇を行うためのポイントは次の2つと考えられます。

1.自社の賃金制度の中に「最低保障水準」のしくみを導入し、誰もがこの水準までは保障されることを明らかにする。
2.「最低保障水準」経過後は思い切った能力主義を導入し、貢献度に応じた賃金処遇を行う。

1. の「最低保障水準」をどの程度とするのかは、自社の社員の属性をふまえて、扶養家族ありを想定するのか・しないのか、が大きなポイントとなります。扶養家族ありを想定する人の割合が小さい会社では、扶養家族手当を最低保障水準とは別枠で設定するといった対処方法が考えられます。この「最低保障水準」のしくみを導入することで「若年層の賃金水準がかなり低くなってしまっている」という事態を繰り返すことはなくなります。また「最低保障水準」のしくみを導入することでその水準を経過した後は能力主義に基づく思い切った賃金処遇がむしろ行いやすくなります。

まとめ

会社の業績が右肩上がりであることを前提にすることができない今日、賃上げの仕方にも工夫が必要です。

�ー�社の賃金制度の中に「最低保障水準」のしくみを導入し、誰もがこの水準までは保障されることを明らかにするとともに、�◆嶌把稱歉秧綵燹弖于畍紊六廚だ擇辰診塾麓腟舛鯑各�し、貢献度に応じた賃金処遇を行うこと。

来年以降の賃上げの仕方はこのように賃金制度を根本的に見直すことから始めるべきでしょう。

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