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第144回 2022年5月号

〜現状把握〜

はじめに

人事制度を大きく改めようとするとき、いきなり構築作業に着手できるわけではありません。

現状をよく把握したうえで行わなければ現実に移行できない、自社に合わないといった事態を招いてしまいます。

そこで今回はこの現状把握のステップについて取り上げてみたいと思います。

ステップ1:就業規則、規程類の確認

�� 現行法制に照らして必要な規則、規程類がそろっているか?

�� 古くなっている部分はないか?

�� 労働時間の管理が規則、規程どおりに行われているか?

�� 時間外勤務の状況

などについて把握します。現状把握の基本となる部分です。

ステップ2:給与の運用実態の把握

�� 基本給、手当が規則、規程どおりに運用されているか?

�� 運用されていない場合、その内容、理由は?

などについて把握します。

これは実在者の給与の支給実態(給与明細)と規則、規程を対比することにより行います。

中堅・中小企業の場合、基本給、手当が規則、規程どおりに運用されていないケースがかなりの割合で見受けられます。現実に移行可能な新給与制度を構築するためには規則、規程を確認するだけでは不十分です。給与の運用実態を正しく把握する必要があります。

※なお、ステップ1、2は書類だけでなく人事部門への聞きとり調査も合わせて実施する必要があります。

ステップ3:経営方針の把握

�� 経営方針書、経営計画書の確認

�� 経営者へのインタビュー調査

により、

どのような会社を目指しているのか

各部門、社員に期待すること

をよく把握します。新人事制度のあり方を方向付ける重要部分です。

ステップ4:現場の実務の把握

��  タテ(部門)とヨコ(階層)の区分ごとに漏れが生じないように対象者の人選を行い、
��  対象者の仕事内容を事務手順(フローチャート)が書けるレベルまで把握するとともに、
��  経営者が各部門、社員に期待していることを対象者がどのように実践しているのか、計画しているのか、具体例を把握します。

従って、現場の実務の把握は現状を把握するためにだけ行うものではありません。

新しい人事評価基準作成の材料を集めるためにも行います。

※以上の現状把握が終わってから新人事制度の構築作業に着手していきます。構築の過程では基本設計→詳細設計と途中確認を得ながら作業を進めていきます。

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