�� その手当を支給する目的
�� その手当を支給する対象者
�� 支給する手当の金額、計算式

前月号までの過程を経て、人事考課の基準は実際の評価に活用可能な状態となります。
人事考課制度の構築としては、人事考課表の作成をはじめとしてまだ実施しなければならない事項があります。
しかし、ここから先は人事考課制度の構築は一旦休止して、給与制度の構築に着手したほうがよいといえます。
人事考課の結果は給与に反映されることとなりますが、給与制度の基本的な部分が未定のままでは、その反映のさせ方について具体的に考えることが難しくなるためです。
そこで今回は給与制度構築の出発点となる給与の構成の決め方について取り上げてみたいと思います。
従業員の給与は多くの場合、次のとおり「基本給」と「手当」に区分して支給されています。
| 基本給 | |
| 給与 | |
| 手 当 |
基本給とは従業員が働いてくれたことに対する対価の本体部分です。従って、名称は様々に変わることはありますが、どの会社でも必ず存在するものです。
一方、手当は基本給だけでは従業員に報いることができないような特別な理由がある場合に限って支給する給与です。従って、その種類は会社によって様々なものとなります。
※時間外勤務手当、休日勤務手当のように法律上支給しなければならない手当は本稿では対象外とします。
給与の構成とは、自社における基本給と手当の種類を示したものです。
従って、「給与の構成を決める」とは自社における手当の種類を決めることである、ということができます。
自社において支給を決定した手当は、最終的に就業規則、給与規程に明記することとなります。
このとき、次の3つの要素を必ず規則、規程の中に明記しなければなりません。
�� その手当を支給する目的
�� その手当を支給する対象者
�� 支給する手当の金額、計算式
上記3つの要素を一つでも欠いた手当はその内容があいまいなものとなり、トラブルの原因となりかねないためです。
このことを前提としたとき、自社における手当の種類を決める出発点は、�,痢屬修亮蠹�を支給する目的」である、ということができます。
なぜその手当を支給するのか?目的は?を問うことから自社における手当の種類は決まってきます。
手当は基本給だけでは従業員に報いることができないような特別な理由がある場合に限って支給する給与です。
従って、基本給の決定基準と目的が重なる手当は原則として支給するべきものではありません。
※基本給の決定基準とは、2025年6月号、2025年8月号で取り上げたとおり、自社における資格や等級をどのような考え方、基準によって序列化しているのか、ということです。
例えば、「自分の会社では役職の高さ=責任、役割の重さに基づいて資格、等級、すなわち基本給の序列を決める」という会社があったとします。
このような会社では、役職手当を支給することは基本給の決定基準と目的が重なります。従って、原則として役職手当を支給するべきではありません。
自社における基本給の決定基準に照らしてみたとき、
・ 基本給だけでは従業員に報いることができないこのような目的があるので、

・ この手当を支給したい。
これが自社における手当の種類を決める出発点となります。
しかし、もう一つ考慮しなければならない点があります。
それは自社の基本給の水準です。
例えば、東京に代表される都市部の家賃は高額です。全従業員の基本給の水準をみたときに、高額な家賃を負担しても十分残りがあるという場合は別ですが、そうではない場合のほうが多いでしょう。このとき、家賃手当を設けることで高額な家賃を負担している従業員のみに報いることが可能となります。基本給の水準はそのままですので、限られた給与原資を効率的に使用することができるようになります。
「給与の構成を決める」とは、自社における手当の種類を決めることです。
手当の種類の決定は、なぜその手当を支給するのか?目的は?を問うことから始まります。
その目的が基本給の決定基準(自社における基本給序列の考え方)と重なる場合にはその手当は原則として支給するべきものではありません。
自社における基本給の決定基準に照らしてみたとき、基本給だけでは従業員に報いることができないこのような目的があるので→この手当を支給したい。これが自社における手当の種類を決める出発点となります。
しかしもう一つ、自社の基本給の水準に着目することも必要です。
例えば都市部の家賃手当を支給する場合のように、高額な家賃を負担している従業員のみに報いつつ、基本給の水準は維持、限られた給与原資を効率的に使用することができるようになる場合もあるためです。