
前月号で取り上げた同一労働同一賃金ガイドライン案を自社の労務管理の改善に当てはめた場合、多くの会社において2つの事項が直面する課題となるものと考えられます。有期雇用者の給与決定基準と就業規則の明確化です。そこで今回はこれら2つの事項について解説してみたいと思います。
有期雇用者の給与決定のあり方は多くの場合次の2つに大別することができるものと考えられます。
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�,両豺隋¬鬼�雇用のいわゆる正社員との待遇差を合理的に説明することがむずかしくなるものと考えられます。正社員の給与決定基準については賃金表や人事考課制度などを通じて自社独自のルールを定めている会社が大部分であると考えられます。�,諒�式はこの正社員の給与決定基準と有期雇用者の給与決定のあり方が完全に分断されてしまっているものであり、そもそも正社員と有期雇用者とでは待遇に差があって当然という考え方が根底にあるためです。


有期雇用者と正社員との間で実態として仕事内容や責任の重さ、異動の範囲などについて明確な違いがあれば問題となることは少ないと考えられますが、違いが少なければ少ないほど待遇差を縮小する方向での見直しが必要となります。
有期雇用者の就業規則は正社員の就業規則に比べて簡素な規定になっている、という会社がまだまだ多いのではないかと考えられます。正社員と待遇条件が異なる部分についてのみいわば正社員の就業規則の“特則”として有期雇用者の就業規則を設定し、“特則”がない部分については“正社員の就業規則を準用する”といった規定を置いている事例も非常に多く見られます。これは有期雇用者については細かく待遇条件を定めていなくても「その都度話し合いによって解決できる」という考え方を前提としたものです。同一労働同一賃金ガイドライン案では基本給だけにとどまらない幅広い待遇について有期雇用者と正社員との不合理な待遇差を禁じていますが、多くの会社が直面する主要課題は「基本給(昇給を含む)」「賞与」「病気休職」「慶弔休暇」の4つであると考えられます。これら4つの事項のうち特に「病気休職」と「慶弔休暇」について有期雇用者の就業規則の中に規定があり、かつ正社員との待遇差を合理的に説明できる内容のものである場合には問題が生じることは少ないと考えられます。しかし、これら2つの事項についての規定がなく、上述したような、“特則”がない部分については“正社員就業規則を準用する”といった規定を置いている場合には今後トラブルが発生することは必至と考えられます。
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