
人事考課表とは社員の業績や能力などの評定結果を記録する書式のことです。
評定項目をはじめ、最終的な評価の出し方などは会社ごとに異なるものです。
しかし、多くの会社では評定項目ごとの得点を合計して、最終的な評価(S、A、B、C、Dなど)を出す形式を採用しているのではないかと考えられます。
そこで今回は、この形式を採っている人事考課表を前提として、最終的な評価(S、A、B、C、Dなど)が妥当な結論となるようにするためのポイントについて解説してみたいと思います。
次のような人事考課表を目にすることがあります。

※最終評価は合計点9割以上をS、8割以上をA、7割以上をB、6割以上をC、6割未満をDとする。
※項目ごと、最終評価ともにBが合格点、SやAは合格点を上回る評価、CやDは合格点を下回る評価である。
一見妥当なように見えますが、次の2点で問題がある、といえるでしょう。

すべての項目が合格点であるにもかかわらず、最終評価がC(合格点を下回る評価)というのは説明がつかない。
※なお、Cでも同様の現象が起こります。
→オールCにもかかわらず、最終評価がD。

10項目のうち1項目のみBであった場合には最終評価はBとなるが、この場合、最終評価でAやSとなる現実の可能性はあるのか?
項目の難易度に照らして可能性がない場合にはそもそも最終評価でSやAを設定した目的を失わせてしまうのではないか?
上述した問題点
、
ともにその原因は次の点にある、ということができます。

<例>ではSを合計点「9割以上」、Aを「8割以上」、Bを「7割以上」、Cを「6割以上」、Dを「6割未満」としていますが、この条件設定を単純化しすぎている、ということです。
最終評価について妥当な結論を導くためには、どのような場合に最終評価をBとするのか、Aとするのかを最初にはっきりさせる必要があります。
例えば次のとおりです。


今回は人事考課表の最終的な評価の決め方を例として取り上げてみました。
「なぜそうするのか?」 「そうすべきなのか?」 をきちんと理由づけてから結論を導き出すべきである、というのが結論です。
そしてこのことは人事考課表の最終的な評価の決め方だけでなく、人事制度の開発全般についていえることです。
