
人事考課の終わった考課表は通常人事部門に集められます。その後の対応は次の2つに大別できるものと考えます。

基本的には後者の対応を行うことが人事制度を会社の経営に活かすためには必要です。後者の対応を行うことによって得られる効果としては次の4つを挙げることができます。




以下それぞれについて解説してみたいと思います。
「A」「B」「C」「D」などの人事考課の評語の意味を正しく理解しているか?をはじめとして、構築した人事制度が正しく運用されているのかをつかむことができます。得られた問題点は考課者が誤った理解をしている現実そのものですので、次回考課者研修でその是正を図ることは考課者の能力向上に直結します。
着眼する必要があるのは考課者によるコメント(考課の根拠や指導ポイントなど)の内容です。

このような場合には部下に対して日常きちんとした指導や教育を行っているのか?疑問を持つ必要があります。

例えば、会社組織の拡大に伴い以前とは異なる役割が求められるようになることはよくあることです。このような場合に考課の基準や内容は従来のままであるとそれぞれの考課者による独自の“読み替え”が行われ、結果として処遇の公正さが損なわれる事態に陥ることになります。考課の基準や内容が現在の会社の実態に合っていないと読み取れた場合には人事制度の改定・メンテナンスが必要です。そのことが社員が働くうえでの“指針”を正しく示すことにつながります。
経営方針や経営計画といったものは社員一人ひとりの職務に分担、遂行されてはじめて実現します。それがきちんと行われているか?考課表のチェック、複数年間にわたる追跡を行う必要があります。これを怠ると、経営方針や経営計画を定めても実行されず、やがて風化してしまうことにつながります。
人事部門における考課表のチェックは形式的、事務的なものだけにとどまりません。人材の育成や社員が働くうえでの正しい指針づくり、経営方針・経営計画の浸透・実現度合いの把握など、会社の経営に幅広く活かすことを目的として行うべきものです。より付加価値の高い仕事をする人事部門への転換を願って止みません。